噛み合わせでお悩みの方が多いので今回は噛み合わせと顎関節についてお話しさせて頂きます。
噛み合わせといえば、歯と歯だけが問題と思っている方が多いと思います。
実際に被せ物が全くあっておらず少し削るだけで違和感が解消される場合もありますが、一概に被せ物だけが原因とは言い切れません。
実は顎関節や筋肉等の色々な問題が混合している場合もあるんです。
私たちは基本的に上アゴを基準として咬合(噛み合わせ)を考えていきます。
そして上アゴに対して下アゴがどのように動いて歯と歯が接触するのかを判断していきますが、そこで重要となるのは下アゴにある顎関節となります。
腕を曲げたり、膝を曲げたりするには必ず起点(中心)があります。
咬合(噛み合わせ)にもこの起点が存在し、それが顎関節となります。
起点である下アゴの顎関節がズレていたら絶対に噛み合わせもズレてきますよね。
だから「顎関節の位置が安定していない=噛み合わせが安定しない」ということにつながります。
顎関節症などで、口が開けにくかったり口を開けた時に耳の辺りで音がするというのは位置がズレてきている兆候です。
また、顎関節の周りには咀嚼筋と言われる開閉口時に働く筋肉が付着していますが、ズレを補うために無理な働きをしてしまい筋疲労を起こしてしまいます。
これは科学的な根拠はまだ詳しくは解明されていませんが、肩こりや頭痛等を引き起こす誘因ともされています。
このように噛み合わせに関しては色々な問題が関与している可能性があり、一つひとつ解決していく必要があります。
さらに噛み合わせが安定しておらず顎関節の状態、筋肉の状態にも問題が生じている場合、被せ物が壊れたり歯周病が進行する原因にもなります。(知覚過敏を誘発する原因にもなります)
最悪の場合自分自身の歯が破折する場合もあるんです。
噛み合わせの問題はシンプルなようで複雑、複雑なようでシンプル(>_<)
とにかく歯を削っておしまいではなく、きっちりと検査を行い原因を追求することが治療をおこなっていく上で本当に大切です!!